従業員の給与が支払えない場合は、国からの支援制度を利用する、もしくはビジネスローンを検討すると良いでしょう。

残念ながら業績が悪化した場合でも、給与の支払い義務からは逃れられません。事前にしっかり対処をおこなって期日までに支払えるように運転資金を調達しましょう。

ストップ

従業員の給与が支払えなかった場合、労働法基準法違反となり、懲役刑、または罰金刑が科せられる可能性があります。早めの対処を心がけましょう。

従業員の給料が支払えないとどうなる?

従業員の給与が支払えないと、労働基準法24条の違反に該当します。

労働基準法第24条においては、賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を、毎月1回以上、一定期日を定めて支払わなければならないとされています。

たとえ、業績が悪化した場合でも、地震や火災などの災害にあった場合でも、従業員への給与は必ず支払わなくてはいけません。万が一、支払えなかった場合は裁判の判断により懲役刑、または罰金刑に科せられます。

労働基準法により月に1回以上給与を支払うことが義務づけられているので、支払いの延長も不可です。このようにどんな事情があれ、事業者は従業員が働いた分の給料を支払わなければいけないのです。

給与が支払えない時の対処法

資金繰りが苦しい場合は、下記の方法で対処をおこなうと良いでしょう。

未払賃金立替払制度

「未払い賃金建て替払制度」は、全国の労働基準監督署、および独立行政法人労働者健康福祉機構がおこなっている制度です。こちらの制度を利用する場合、1年以上事業活動をおこなったこと、倒産したことが条件になります。倒産を考えていない場合はこの制度の利用条件を満たしていないので、運転資金を借入すると良いでしょう。

事業資金を借入する

運転資金を借入する方法は、大きく分けて下記の3つになりますが、給与払いのための運転資金を借入する場合は、ノンバンク、または銀行を利用すると良いでしょう。

国から借入する 日本政策金融公庫、商工組合中央金庫
銀行から借入する 各銀行、地方銀行、労働金庫
ノンバンクから借入する ビジネスローン

事業資金は、開業資金、設備資金、運転資金の3つに分かれます。このうち給与の支払いは「運転資金」に該当します。

運転資金は、「銀行」「ノンバンク」から融資を受ける事業者が多いです。その中でも銀行での借入の場合、融資を受けるまでにおおよそ2週間以上かかり、用意する書類が多いのでノンバンクから借入する人が多いようです。ノンバンクの場合、最短当日で事業融資が受けられる金融機関もあるので、そちらを利用すると良いでしょう。

給与が払えない場合はノンバンクで融資を受けるのがおすすめ

運転資金を借入するならビジネスローンの利用がおすすめです。国からの公的融資は、おもに開業資金の際に利用されて、とても厳密に審査がおこなわれます。また銀行からの借入の場合も、審査が厳しく担保が必要になる場合がありますが、ノンバンクであれば担保、保証人を用意する必要がありません。

またノンバンクで取り扱っているビジネスローンであれば、即日融資にも対応している業者もあり、書類提出等の手続きが少ないので融資が受けやすいです。

比較的、銀行から借入するよりも、ノンバンクからの借入のほうが審査に通過しやすいので、経営が悪化している場合でも融資が受けられる可能性が十分にあります。ビジネスローンを上手に利用して、従業員の給与の支払いをおこなうと良いでしょう。

業績悪化による給与の減額は可能?

就業規定で提示した基準よりも下回る場合は、その契約は無効となります。また減額できる範囲も労働基準法により定められています。

第九十一条 就業規則で、労働者に対して減給の制裁を定める場合においては、その減給は、一回の額が平均賃金の一日分の半額を超え、総額が一賃金支払期における賃金の総額の十分の一を超えてはならない。

月収払いの場合は、総支給額の十分の一を超えない範囲の減額となります。たとえば、従業員の月収が20万円の場合、2万円までの減額なら可能です。

給与の減額をおこなう場合は、従業員一人一人の同意が必要になりますが、提示した条件に従業員が反対した場合は給与の減額は無効になります。

つまり、従業員の同意を得た場合は減額が認められますが、反対の場合は減額が認められません。減額をおこなう際は、従業員にしっかり会社の状況を把握してもらい、理由を明確に提示しましょう。給与の減額は可能ですが、支払い義務は逃れられないので、まずは運転資金を調達してから減額要請をおこなうことをおすすめします。