年金を未払いし続けると差押になる?ローン審査への影響は?

「年金なんてどうせ支払っても、もらえないんだから払いたくない」

年金制度への不安から、年金の未払いを選択する人が増えつつあります。

平成29年2月、国民年金保険料の納付率は7割ほどと、すべての国民が年金を納めているわけではないことが分かります。

国民年金保険料の未納率

納付者 71.9% 未納者 28.1%

日々の生活が苦しい中で、国民年金を支払う余裕がない人も多いことでしょう。

とはいえ、国民年金が支払えないからといって、年金の支払いをそのまま放っておいてはいけません。

国民年金の加入は義務になるため、税金と同じく年金を支払わないと強制徴収がおこなわれてしまうリスクがあるからです。

ストップ

年金を未払いし続けると、最終的には財産が差し押さえられてしまいます。

年金を未払いしてもローン審査には影響しない

年金を支払わなかったとしても、住宅ローンや自動車ローン、あるいはカードローンなどのローン審査に不利になることはありません。

それなら年金を支払わなくてもいいやと思われるかもしれませんが、そのまま支払わずにいると財産を差し押さえられる可能性があります。

年金を未払いすると財産が差し押さえられる

2018年度から、年金未納者に対する強制処置が厳しくなります。

強制処置の対象者
  • 年間所得 300万円以上
  • 7ヶ月以上の未納者

厚生労働省と日本年金機構は国民年金保険料の未納対策を強化する。年間所得が300万円以上ある場合に財産を差し押さえる強制徴収の基準を「13カ月以上の未納」から「7カ月以上」へ2018年度から広げる。

強制処置の対象に当てはまる人は、年金を未納し続けると強制的に財産が差し押さえられてしまいます。

つまり、年金を支払うかどうかの選択を個々におこなうことはできないのです。

年金未納による財産差押までの流れ

年金を未納し続けると最終的には法的な効力がはたらき、強制的に年金を支払わなくてはいけなくなります。

1 催告状の送付

国民年金保険料の支払いが遅れていると、催告状の送付がおこなわれたり、電話などで支払いが遅れているという旨の連絡があります。

この時点では法的効力がありませんから、無視したとしてもペナルティーを受けることはありません。

2 最終催告状

催告状が送付されてもなお、年金の支払いがおこなわれていない場合は、最終催告状が送られてきます。

この最終勧告状には、あなたが支払うことができなければ、配偶者もしくは世帯主が支払うことになるという旨の記載があります。

最終催告状は、最初は青、次に黄色もしくは赤色の封筒で送られてきます。この赤色になっていると、もはや差押ギリギリの状態です。

指定期日までに納付も連絡もないときは、あなたの取引先、勤務先などを調査し、財産処分をすることになりますので、ご注意ください。

記載のとおり、期日までに年金の支払いをおこなわないと財産が差押られてしまいます。

3 督促状

督促状は、最終催告状よりもさらに効力が高く、この期日までに納付ができていない場合は、最終段階の差押へと移ります。

督促状を発した日から起算して10日を経過した日までに完納されない場合は、法律に基づく滞納処分として、預貯金、給与、生命保険、不動産等の財産を差し押さえ、滞納保険料に充てさせていただきます。

督促状は法的効力を持っていますので、無視したとしても強制的に財産が差し押さえられてしまいます。

4 財産差押

平成25年の財産差し押さえの対象となったのは、10,476件です。

そこからさらに強制徴収が厳しくなりますから、財産差し押さえの件数は増加の一途をたどると考えられます。

年金の滞納で財産が差し押さえられるケース

年金の滞納で財産が差し押さえられる

年金の滞納をし続けるというよりも、国民年金機構からの連絡などを無視し続けると最悪の場合、給料や財産などが差し押さえられてしまいます。

日本年金機構とのやり取りができている状態であれば、たとえ支払いができていなかったとしても強制徴収がおこなわれる事態は避けられます。

国民年金の支払いが難しい場合は?

経済的な理由から国民年金の支払いがおこなえない場合は、免除申請をすることで当面の間、年金の支払いから逃れられるかもしれません。

免除される額は、全額、4分の3、半額、4分の1になります。この免除額は、免除審査によって決定されます。

年金の支払いがおこなえない場合は、そのまま放置するのではなく、日本年金機構で「国民年金保険料免除・納付猶予制度」の手続きをおこないましょう。

国民年金の未納には時効がある?

国民年金を未納すると財産が差し押さえられるといいましたが、これは年収300万円を超えている場合に限られます。

実際のところ、この条件に当てはまる人は未納者の7パーセントほどしかおらず、該当しない場合は、今のところ財産が差し押さえられる可能性はありません。

しかし、この年収の基準は年々下がってきていますから、いずれ差し押さえの対象になるかもしれないと覚えておくといいでしょう。

では、年金の未納には時効があるのでしょうか。

国民保険料の消滅時効は、納付期限の翌日から2年となります。

保険料その他この法律の規定による徴収金を徴収し、又はその還付を受ける権利及び死亡一時金を受ける権利は、二年を経過したときは、時効によつて消滅する。

ようするに納付期限から2年を経過しているものについては、後から年金の支払いを請求されることはありません。

たとえば30年間、年金の支払いをおこなっていなかったとして、強制処置の対象になった場合でも、その支払い義務が生じるものは直近から2年分の国民年金保険料ということになります。

現在(平成29年度)の国民年金の保険料は16,490円になりますので、強制徴収の対象になると「395,760円」の支払いをおこなうことになります。

年金を未納している方へ

年金手帳

未納している年金は、一括での返済が求められるのではなく、分割での支払いもおこなえるうえに、2年を過ぎたものについては支払う必要はありません。

強制徴収の対象になると、赤色の最終催告状が届きます。

この赤色の最終催告状が届いた時点で、すぐに年金の支払いを開始してください。

そのまま最終催告状を無視し、督促状が届いてしまうと期日までに請求額を完納、つまり一括返済をしなければ財産が差し押さえられてしまいます。

免除対象にならない限り、年金の支払い義務からは逃れられませんから、早めに対処するのが得策です。